私の知り合いの方のお母さまがある高齢者施設に入っておられます。

ある日、お母さまに会いに行ったとき、整理ダンスの上に写真アルバムが出ていたので、何気なく手に取ると、一枚の写真がハラリと床に落ちました。

一見して、それがお母さまの顔写真とは気が付かないほど、顔は真っ白、口紅は真っ赤、眉毛はくっきり・・・、まるでピエロのような厚化粧だったそうです。

お年寄りに化粧を施してあげて、明るく元気になってもらおうというサービスを受けたようですね。

私も、そのようなサービスがあることは以前から知っており、お年寄りのためになるすばらしい活動だと思っていました。

しかし、その方のお母さまは、派手になった自分の顔の写真を見るのがいやだったようで、アルバムのホルダーには入れず、後ろのほうに挟んでいたそうです。

化粧してもらったときは、「きれいにしていただいて、ありがとう」と、お礼を言ったと思いますが、内心はイヤで、人に見られるのが恥ずかしい、という心境だったかもしれません。

手間はかかりますが、出来れば一人ひとりに好みを聞きながら、本人に似合う化粧をしてあげられたらいいですね。

また、似合う服装やアクセサリーの選び方などもアドバイスして差しあげたら、もっと部屋から出て歩いてみようかな、と思うようになるかもしれません。

満足度やニーズに関するリサーチをしっかり行い、真に求められる商品・サービスを提供するということは、どのような場面でも大事なことだと、再認識させられた次第です。


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