エッセイ(17)『報告書の本当の価値とは?』
リサーチプロジェクトが終わると、待ち構えているのが「報告書」。
関係者が集まる報告会では、この報告書をもとに結論や提言を議論します。
つまり、報告書はプロジェクトの集大成であり、極めて重要な役割を果たします。
だからこそ、作成には相当な労力がかかるわけです。
大規模なプロジェクトともなると、100ページを超える報告書ができ上がることも珍しくありません。
しかし、「ボリュームが多ければ良い」というものではないんですよね。
大事なのは、
✅ 必要なデータが網羅されているか
✅ レイアウトが見やすいか
✅ コメントが的確か
こうしたポイントを押さえながら、納期というプレッシャーの中で仕上げる作業は、もはや職人技です(笑)。
『報告書を「立派」にするべき?』
せっかく手間をかけるのだから、「見た目も立派にしよう!」と考える人もいるでしょう。
最近はIT技術の進化により、フォントの工夫やカラフルな立体グラフなど、見栄えを良くする手段が増えました。
発注者側からも「予算に見合った立派な報告書を」といった期待が寄せられることもあります。
でも、ここでちょっと考えてみてください。
報告書そのものに価値はあるでしょうか?
少し意地悪な質問ですが、本質を見抜くカギはここにあります。
実は、報告書そのものには大した価値はありません。
本当に価値があるのは、その中に記載された「情報」です。
報告書は、あくまでその情報を「伝えるための器」に過ぎません。
確かに紙の価値は……なんて冗談はさておき(笑)、
報告書の本当の役割は、「誤解なく、ストレスなく情報を伝えること」に尽きます。
もし、この基準を満たしているなら、見た目の豪華さにこだわる必要はないはずです。
むしろ、作成者の熱意や個性がにじみ出た報告書の方が、読み手の心に響くものになるでしょう。
『「伝わる」報告書を作ろう!』
この次に報告書を作成する際は、ぜひ「伝わること」を最優先にしてみてください。
情報の本質を的確に伝えることができれば、それだけで報告書の価値は格段に上がります。
そして、そんな報告書こそ、新たな価値を生み出すはずです!