芸術もマーケティング次第?
芸術分野におけるマーケティングも興味深いものがあります。
劇団四季は、日本のミュージカル界では「超」がつくほど、有名な存在ですね。
これは私の勝手な想像ですが、まず、演目については、海外でヒットしたミュージカルを日本に持って来ることで、失敗のリスクを減らしていると思われます。
海外でヒットすれば、日本でもヒットする確率は高いと考えられ、事実、その通りになっているのではないでしょうか。
その間に、和製のミュージカルも作り、演目創作力のレベルを高めています。
子供や若者を意識したミュージカルを作り、小学生から中学生、高校生の団体観劇も積極的に行われています。
大都市の常設劇場だけでなく、全国の主要都市でも上演することで、ファンの裾野を広げています。
大企業からのバックアップも得られています。
劇団員の養成システムもしっかりしており、かなりレベルの高い役者を輩出しています。
歌とダンスのライブは、実際に観ると、その迫力に圧倒されます。
ダンスのレベルの高さもさることながら、歌に関しては、発声の基礎から徹底的に訓練されており、海外の本場ミュージカルの役者さんにも引けを取らないのではないかと思わされるほど、心を打たれます。
リハーサル見学会、バックステージツアー、トークライブなど、様々なファンサービスが行われています。
いろいろありますが、やはりミュージカルのコアの部分、つまりハイレベルな歌とダンスを作り上げることに集中したことが、大きな成功要因ではないかと思います。
もう一度見たい、もう一度あの役者さんたちに会いたい、と思わせるぐらいの感動を与えることに成功したことが、これほど多くのリピーターを生んだのだろうと思います。
事業のどこに集中投資するか、ミュージカルを観ながら考えさせられます。
そして観劇した後に、メールでアンケートが飛んできます。
ここまでしていたら、業績は悪くりようがありませんね。
さて、このように磐石と思える見事なシステムを作り上げていますが、ウィークポイントはないのでしょうか?
何事も完璧ということはないと思うので、油断は出来ませんね・・・。
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