カラー(色彩)にまつわるお話です。

人が短時間で、あるいは情報が不足する中で物事を判断する場合の基準や方法のことを「ヒューリスティクス」といいます。

マーケティングの世界においては、商品パッケージのカラーやデザインで「ヒューリスティック」が用いられています。

例えば、赤色は辛いとか熱い、青色はクール、茶色は木などの自然の素材といったように、人が瞬時に判断するときに、カラーによる影響を強く受けます。

確かに、辛さを売り物にしているスナック菓子のパッケージは、赤い文字とそれを浮き立たせるかのように、黒を背景に使っていますね。

スポーツドリンクについては、汗をかいた後に飲むクール感を訴えるために、ほとんどの商品が見事に青をベースにしたボトルデザインになっています。


また、黄色やオレンジのような暖色系の色は、食欲をそそる効果がありますね。

このようなカラーの影響力を利用して、商品パッケージなどをデザインすると、購入者の瞬間的な判断の手助けとなるだけでなく、購入意欲をそそる効果も生まれます。

人は、物事を判断するときの情報は五感を通して得て、その情報を自分の過去の経験や知識、あるいは勘などをもとに判断しています。

その五感のなかでも、視覚から得る情報量が圧倒的に多くなっています。

視覚から得られる情報は、カラー(色彩)、フォルム(形状)、マテリアル(材質・質感)ですが、このうちカラー(色彩)の情報が最も心理面へのインパクトが強くなっています。

多くの言葉を尽くすよりも、目から入るカラーの影響を真っ先に受けているのという実態を見逃してはなりませんね。

多くの情報が氾濫する現代社会において、人はますます判断のシンプル化・簡素化を求めるようになっています。

そのため、カラーの心理的影響を理解し、それをマーケティングに生かすことの重要性は、ますます高まっています。

あまりに身近であるだけに、注意を向けることが少ないかもしれませんが、もう一度、カラーの持つ力を見つめ直すのもいいかも知れません。

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