エッセイ(09)『どうコスパをあげるか?』
「売上をもっと伸ばしたい」「社員がもっとイキイキ働ける環境をつくりたい」
企業がコンサルティングやリサーチを依頼する理由はさまざまです。
そして、多くの経営者はこう考えます。
「プロに頼めば、何とかしてくれるだろう」
もちろん、社長や経営陣も「丸投げすれば魔法のように成果が出る」とは思っていません。
でも、心の中では「これだけお金をかけるんだから、それなりの結果を出してよね?」という期待があるのも事実です。
『コンサルやリサーチは「成功を保証するもの」ではない』
ここで大事なのは、コンサルタントやリサーチャーが「成果を生み出す」のではなく、「成果につながる道筋をつくる」ということ。
たとえば、売上アップや社内の雰囲気改善といったゴールは、コンサルが計画を立てるだけで達成されるわけではありません。
リサーチに関しても同じことが言えます。
調査を通じて市場の動向や顧客の声を分析し、貴重なデータを提供するのが役割ですが、そのデータを活かして売上が上がるかどうかは、実際の施策次第なんです。
つまり、リサーチがどれだけ精密であっても、それをもとにしたアクションがうまくいかなければ、「調査費はかかったのに、期待した成果が出ない!」ということにもなりかねない。
正直、ここはちょっとモヤっとするところかもしれませんよね。
『コスパを上げる秘訣は「事前の詰め」』
だからこそ大切なのは、事前の議論です。
「何をどうしたら目的を達成できるのか?」
「そのために、リサーチでは何を明らかにすべきなのか?」
ここをしっかり詰めることが、プロジェクトの成否を分けるんです。
「とりあえず調査して、あとで考えよう」ではなく、
「このリサーチが何を導き出せれば、施策が成功するのか?」を明確にしておくこと。
この事前プロセスがしっかりできていれば、プロジェクトはほぼ成功したも同然!
事後の分析も重要ですが、スタート地点で納得のいくプランを作ることが成功への第一歩なんです。
『「最初のひと手間」が、コスト以上の価値を生む』
だから、コンサルやリサーチを依頼する際は、「最初の話し合い」にじっくり時間をかけることが、最高のコスパを生む秘訣!
プロジェクトがスタートする前に、「よし、これでいこう!」とお互い納得できたら、もう半分以上勝ったも同然ですよ!
あとは、その道筋をしっかりと進んでいくだけです。