今回はコンサルティングのためのアンケート調査についてのお話です。

さて、初めてアンケート調査のレポートを手に取ったとき、あなたならどこから読み始めますか?
典型的なレポートの構成は、「表紙(タイトル)→目次→調査設計→結論→本文」といった流れになっています。
だから、多くの人は表紙から順番に読み進めるでしょう。
あるいは、忙しい人なら「とりあえず結論だけ見よう!」というパターンもよくあります。
でも、「プロの読み方」は違ったんです。
若かりし頃の私は、それをある先輩から学びました。

『「レポートは、裏から読め!」・・・先輩の衝撃の読み方』
ある日、私は先輩に自分が一生懸命作成した調査レポートを手渡しました。
ところが、先輩はタイトルと目次をパラっと見た瞬間、突然レポートをひっくり返したんです!
「えっ⁉何してるの⁉」
思わず心の中で叫びました。
そして、裏からページをめくり始めた先輩が最初にチェックしたのは・・・?
そう、「調査対象者の属性分析」です!
✔年齢
✔性別
✔職業
✔居住地
など、レポートの本文の最後に載せている「調査対象の基本情報」の部分ですね。

『「まずは、誰を調査したのか?」を押さえろ!』
先輩は「どんな人を調べたのか?」を理解した上で、調査設計や結論を読むという手順を徹底していたんです。
このとき、私はハッとしました。
「なるほど!そもそも調査対象者が誰か分からないと、結論を読んでも意味がないってことか!」
これは、まさに目からウロコの気づきでした。
もし、調査対象者が偏っていたら?
例えば、「若年層限定の調査結果」を「全世代の傾向」として受け取ってしまったら…?
これは、コンサルティングの現場では致命的なミスになりかねません。
だからこそ、データの「背景」を押さえることが最優先!
それを怠ると、表面的な数字に振り回されてしまうんですね。

『「裏から読む」習慣で、データの本質をつかめ!』
それ以来、私は「レポートは裏から読む」ことを意識しています。
特に初めて手に取るレポートでは、自然と手が最後のページへ・・・(笑)。
あの日、颯爽とレポートをひっくり返して「裏から読み始めた先輩の雄姿?」は、今でも鮮明に覚えています。
皆さんもぜひ「レポートは、裏から読む」習慣を試してみてください。
データの本質を見抜く力が、ぐっとレベルアップするはずです!

「エッセイ(04)『ゴミから宝は生まれない!?』」➩

⇦「エッセイ(02)『色眼鏡を外せ!』」


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