今回の台北出張で、Sさんに最初に案内していただいたのが、一般の市民の方が利用するお店での昼食です。

台北市内の路地を入ったところにある、小さなお店です。

観光客もいたので、有名なお店でしょうか?

麺類だと80台湾元、日本円にして300円ほどで食べられます。

お店は狭かったですが、とにかく活気があふれていました。


その後、市内の古い建物をリニューアルしてカフェなどにしている地域を歩きました。

写真のお店も、かなりの人気店のようで、多くの若者が店の前で待っていました。

こうした場所は日本でも見かけられますが、台湾では古い街並みを保存し、再利用することで、その地域全体が観光地となっているところが多いように思います。

後日訪問する永楽市場周辺や淡水の街、そして今回は訪問を断念した九份などは、その典型例です。

日本の観光地と言えば、大きなレジャー施設がある、あるいは多くの温泉旅館がある場所が多いですが、台湾では、古い街をリニューアルしながら長く住み続け、その街、その地域そのものが観光資源になっているところが多いようです。

物を大切にするという考えは、日本より台湾の人たちのほうが大事にしているのでしょうか?

住宅についても、日本では新築を建てることに政策の重きを置いてきましたが、ここにきてようやく長期にわたって住宅を使うという方針も取り入れられてきています。

わが社も賛助会員として参加させていただいている「長期使用住宅部材標準化推進協議会」(注)では、住宅をメンテナンスしながら、長期にわたって使用できるようにするための諸活動を行っています。
  (注)平成20年7月、経済産業省の研究会提言を基に「住宅部材・部品の標準化推進団体」として発足。

観光名所づくりとして、大型レジャー施設を作ることもいいですが、歴史ある街並みや建物をもう一度見直して、良いものはリニューアルして長く住み続ける、そして、その地域を目的に人が集まる、という形で名所が生まれてほしいと思います。

我が国には、まだまだ魅力ある歴史的資産が多くあるのではないでしょうか。

そうした動きについても、ここ台湾に我が国がお手本とすべき先行事例があると言えます。

次回以降、台湾において、古い街並みや建物をリニューアルしている事例をご紹介します。

 
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