先日、あるビルのトイレに入ったときのことです。

そのトイレには、身体障がい者のために手すりがついた小便器があります。

私が用を足していると、車いすに乗った身体障がい者の男性が一人でトイレに入ってきました。

当然、その方は手すりがついた小便器を利用するだろうと思っていましたが、手すりのついていない小便器の前に車椅子を進め、そのまま立って用を足しました。

用を足した後も、何なく車椅子に座り、そのまま手洗いカウンターに進み、手を洗って出ていかれました。

もちろん、手洗いカウンターにも手すりのついている部分があるのですが、そこは使いませんでした。

身体障がい者の方は、当然、常に手すりがついた小便器を使うものと思い込んでいたので、その日見た現実にショックを受けました。

仕事柄、すぐにその方を追いかけていき、「どうして手すり付きの小便器を使わなかったのですか」と、インタビューしたい衝動にかられましたが、たぶん、その方にとっては、手すりがないほうが使いやすかったということですね。

手すりを設置するにあたり、どのようなリサーチを行ったのか、知りたいものですね~。

いずれにしても、障がい者は必ず手すり付きの小便器を使うと思い込んでいたことを、リサーチャーとして大いに反省した次第です。

※写真は本文のビルのトイレとは関係ありません。


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