まずはじめに、観察調査を実施すると仮定します。

そして、この観察調査を複数の調査チームに担当してもらいます。

もちろん、同じ調査対象者の行動を観察調査してもらいます。

観察調査の対象者は、あるファーストフード店舗のお客さんです。

調査対象者である複数のお客さんが、店舗に入り、カウンターで商品を注文し、店内のテーブルで食べて、店を出るまでの行動を撮影したDVDを見てもらいます。

観察した後、各観察調査チームに、調査対象者がその店舗でどのような行動をとったかを確認すると、各チーム間では、ほとんど差は生じません。

つまり、調査対象者がどんな行動をとったかという客観情報は、ほぼ正確に確認されます。

次に、各観察調査チームに、調査対象者が取った行動から判断して、店舗に対するお客さんの満足度を上げるためには、どうしたらよいかというアイデアを出してもらうと、チーム間で少し差が出てきます。

さらに、各チーム内で出された多くのアイデアについて、話し合って一つに絞ってもらうと、その結果は、チームごとでさらに違ったものになります。

このように、各チームにインプットされたデータは同じでも、そこから導き出される結論は、チーム間で大きな差が見られるということです。

これは、データを判断する場合、判断する人の経験と勘、過去から蓄積した知識などを基にして行っており、当然それは人によって違っているため、アウトプットも違ってくるということです。

経験と勘、過去から蓄積した知識以外に、価値観やこうしたいという個人的な思いなども影響します。

リサーチャーの役目は、正確なデータを出すまで、との考えがあります。

最後の判断は調査発注者である、クライアントさんに委ねるべきであるということですね。

しかし、クライアントさんから、リサーチャーとしての判断や見解を求められることもあります。

そのようなご要望があるときは、もちろん喜んで、リサーチャーとしての経験と勘をお貸しすることにしています。

私たちの判断も参考にしながら、クライアントさんが最終結論を出すということでよいと思います。

クライアントさんに、リサーチャーの判断も聞いておけば、たまには何かの参考になると思っていただけるよう、リサーチ後の相談やコンサルティングには、これからも力を入れて参りたいと思います。

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