【事例①】:工務店への水回り設備の拡販戦略コンサルティングとコンサルティング リサーチ
調査テーマ
工務店における水回り設備機器の評価と拡販戦略
背景
新開発の戸建住宅向け水回り設備について、採用した施主の評価は高いのだが、思うように販売が伸びない。
そこで、メーカー決定に関与する工務店での評価を知り、今後のルートでの拡販政策立案の参考としたい。
調査目的
工務店ルートで自社新開発水回り設備が採用されるための要因を分析し、適切な対策を打つことを目的とする。
仮説
- 施主からの指名がない場合は、工務店は扱いなれているメーカーの既存商品を勧める。
- 工務店が自社の新開発設備に対する商品知識が乏しく、有利な点を施主に説明することが出来ない。
調査対象
- 戸建注文住宅を手がける工務店を対象とする。
- 調査地域と対象店数は、首都圏50店、近畿圏50店の合計100店。
調査方法
郵送調査
・工務店に電話して調査対象条件に合致するかを確認しアンケート用紙を郵送、一定期間後に返送してもらう。
・アンケート返送後、電話または訪問にて回答内容の確認、及び関連情報を取材する。
調査項目
1.設備の選定プロセス
・施主からの指名の有無とその内容
・使用ツール(カタログ、タブレット、PC等)
2.推薦メーカー
・施主に勧めるメーカー(施主指名がない場合)
・勧めるその理由
3.採用メーカー
・メーカー別採用割合
・新築/リフォーム別の採用メーカー
4.メーカー別の採用理由
・使い勝手、手入れのしやすさ、仕入れ価格、デザイン、アフターメンテナンス体制、仕入先、ブランド、使い慣れ等
・メーカーのプラン/見積対応
5.商品情報の入手先
・WEB(メーカーHP、代理店HP、他)、メーカー/代理店の営業担当者、ショールーム、カタログ等
・ショールームの利用状況
6.メーカーの新商品に対する認知状況
・知っている新商品のメーカー
・新商品の情報源
7.新商品の取扱意向
・積極的or消極的
・その理由
・新商品を取り扱う条件
8.メーカーに対する要望
・商品に関すること
・営業に関すること
・その他
◇工務店の業容
・新築戸建住宅の年間戸数(注文・分譲)
・戸建注文住宅の平均坪単価
・リフォーム件数(戸建・マンション)
・水回りリフォームの件数
・水回りリフォームの受注単価
・従業員数
調査結果(内容は仮定)
- 施主は商品指名することは少なく、工務店の勧めに従うケースがほとんど。
- メーカーの採用理由は、扱いなれていること、使い勝手が良いこと、仕入れ価格が安いこと、アフター体制が整っていること。
- 新商品の取り扱いについては、消極的・保守的な工務店が多い。
- 当該新商品の認知率が他メーカーに比べて低い。
- プラン提案や見積などのメーカー支援の要望が多い。
提言(内容は仮定)
- 施主の指名を得られなければ、工務店主導でメーカー決定されるので、施主に評価される商品開発を目指すこと。
- 工務店が採用しやすい商品は、扱いなれている、つまり良く知っているメーカーであることなので、工務店への商品情報の提供を増やすこと。
- 工務店の情報源は、営業担当者、ショールームなので、営業担当者の訪問、ショールームでの商品情報やプラン提案/見積サービスを充実させる。